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青山 様
愛知県名古屋市
名古屋市中村区は、太平洋戦争の大空襲で難を逃れ、昔ながらの風景が今も残る。この町に、明治時代から続く毛ばたき製造工場「青山産業」がある。
原料となるダチョウやニワトリの羽根は、驚くほど軽く柔らかい。品物に傷や油分をつけずに、汚れだけを確実に除去できるため、高級車や仏壇をはじめ、最近ではパソコン画面の掃除にも使われている。
青山さんは長男。小さい頃から鳥の羽根をおもちゃにして、機嫌良く遊んでいた。大学時代は畜産学科で学び、卒論は「ニワトリの羽根の活用法について」だった。卒業後、職人として修行をスタート。猛勉強をし、4、5年で一人前に。
「最初はバラバラの材料が形になっていくのが嬉しいですし、商品が店に並び、売れた時は幸せです!」
4代目社長に就任したのは8年前、45歳の時。職人としての仕事に加え、営業や資金繰り、従業員の管理など、経営者としても奮闘している。
賃貸経営を始めたのは、先代のお父様。1961年に家業を法人化した際、事業につきもののリスクを補うため、木造アパートを2棟、10年後には5階建て24戸のマンションを建築。青山さんは社長就任後、老朽化した木造アパートの建て替えを決断し、賃貸では珍しい外断熱構造のマンションに。竣工以来、人気物件となっている。
「建築費はかかりましたが、入居者さんにとって快適な物件なら、長く住んでもらえると思いました」
マンションの入り口にはプランターを置き、季節の花を欠かさない。奥様と2人で生花店に行き「今度はどれを植えようか?」などと相談をしながら選ぶのも楽しいとか。
家業を共に切り盛りする奥様とは、26歳の時にお見合い結婚。
「妻は出会った頃から変わらず、明るくて笑顔が似合う女性。一緒にいて肩が凝らず楽しいです」
3男1女にも恵まれた。長女には孫が誕生し、長男は5代目を目指して修行中。工場に近い2世帯住宅で、1階にお母様、2階に青山さん一家が暮らす。
一番の息抜きは、キャリア30年のゴルフ。月に何度か、奥様や友人たちとコースに出る。
「ゴルフは思ったようにいかないところが面白いですね(笑)。終わると、すぐに次の目標を決めてトライしています。いつか、息子に会社を任せて、沖縄でのんびりゴルフをしたいです」
職人として、経営者として、ますます忙しい54歳。伝統を受け継ぎつつ、毛ばたきの新たな利用方法を模索するなど、意欲的に前進し続けている。
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